・不良在庫は損切りしてでも早めに処分するべき?
この記事ではこういったお悩みにお答えしていきます。
記事内容
- せどりの不良在庫処分の考え方
- 損切りして1日でも早く売った方が良い場合
- Amazon本体復活して長期間在庫が切れない場合
- 損切りせずに値段が回復するのを待つべき場合
記事の信憑性について
僕のせどり歴は4年2ヵ月ほどです。
開始1ヵ月目が月商55万円で、現在最高月商が1670万円(AmazonとYahooショッピングの合算)です。
利益率は15%前後といったところです。
Amazonの売上
Yahooショッピングの売上
過去に1年間せどりスクールの講師を担当。
約150人の人にセミナーや仕入れツアーを実施してきました。
取扱ジャンルは、オールジャンルですが、基本的に新品オンリーです。
中古は原則仕入れません。
新品せどりがメインですので、中古せどりの方にはあまり参考にならないかもしれません。
現在は、ほとんどの業務を自動化し、片手間で電脳せどりで仕入れをして、空いた時間でブログ執筆をしています。
せどりの不良在庫処分の考え方
Amazonで販売するせどりの手法は、基本的には不良在庫を出さない方法なので、在庫処分をするということは基本的にはないはずです。
しかし、人間誰しも仕入れ判断を誤ることもあれば、仕入れ時と出品時では状況が変わることもよくあることなので、どうしても不良在庫が一定数溜まりがちです。
- 店舗独自のセールと思いきや全国一斉セール品だった
- Amazon本体が急に復活した
- 自分が把握していない店でセールが行われていて、出品している商品が値崩れした
- 特に不良品ではないのに開封されて返品された
などなど、値崩れや不良在庫となる原因は様々です。
単純な仕入れ判断ミスとは言えないのが実情ですね。
せどりや物販をやる上でこういった不良在庫というのはまあ一定数つきものと考えた方が良いです。
大事なことは、トータルで黒字になっていることです。
一部の商品が赤字になってもそんなに気にすることではなく、他の商品でカバーすればOKということです。
せどりの場合は特に、ある程度照準を定められるので、他の物販に比べれば圧倒的に不良在庫が少なくて済みます。
基本的な仕入れ判断さえしっかり身につけておけば全体で赤字になるなんてことはまずあり得ませんので。
損切りして1日でも早く売った方が良い場合
まず、損切りしてでも早く売った方が良い不良在庫のパターンを解説します。
まず1つ目の判断材料として、商品の販売スピードと出品者数です。
例えば、モノレートのランキング波形を見て、1ヶ月に1個しか売れていないような商品にもかかわらず、ライバル出品者が30人いたとします。
こういった場合、値崩れし始めると、結構底なしで値崩れします。
なぜなら月に1個しか売れない枠を30人で奪い合うからですね。
ほとんどの商品の場合は、値段が下がれば売れ行きは上がるので、月に1個のペースから月に2,3個売れるようなペースへと変わります。
ただしそうなったとしても、もともとの販売スピードが遅いのでライバル出品者30人すべてが売り切れるのにはかなりの時間を要します。
こういった場合は、損切りしてでもいち早く売るのが得策と言えます。
値段が戻るのを待ったところでいつ値段が回復するか予測不可能だからです。
30人もライバルがいれば下手すれば1年くらいは価格が回復しないかもしれません。
さらに、まだ市場に溢れている商品の場合、下落した価格を維持するか、さらに価格が下る恐れもあります。
というのも、Amazonの販売価格を実店舗もかなり気にしているからです。
Amazonがあまりにも安くて、実店舗が高ければ、Amazonで購入しようと言う人が増えるからですね。
つまり、実店舗は、Amazonの値段が下がっていれば、自分の店の商品の値段も下げる可能性が高くなってくるわけです。
こうなると、限りなく元の値段に回復する可能性は低いと考えられます。
Amazon本体が復活して長期間在庫が切れない場合
これはそもそも仕入れる前に判断することではありますが、商品によっては過去三ヶ月間、Amazon本体がいなかったにもかかわらず、急にAmazon本体が復活するパターンもあったりします。
こういった場合、Amazon本体の在庫切れを待つか、Amazon本体よりも安くして損切りするかのどちらかになるわけですが、Amazonは一度在庫復活すると膨大な在庫を持っていることが多いです。
特に個数制限をかけて出品していることが多いので、実際に何個の在庫を持っているかも把握し辛いです。
そのため、こういう場合は、先を判断するのが難しいので損切りするしかない場合が多いです。
Amazon本体が復活する商品かどうかはある程度判断ができますが、それでもやはり不意打ちを食らうことはありますので、そういった場合は早めに損切りしてしまいましょう。
ちなみに商品によっては、Amazon本体が復活してもすぐにいなくなるような場合もあります。
こういった商品はモノレートで判断することが可能です。
※別途記事で解説予定です。
損切りせずに値段が回復するのを待つべき場合
値崩れを起こしてしまった商品の場合でも、値段が回復するのを待つべきパターンがあります。
それがどういう時かというと、販売スピードが超高速の場合です。
例えば、ゲームランキングが二桁のような商品の場合、1日にその商品だけで100個以上売れている場合もあります。
こういった商品が一時的に値崩れしたとしても、少し待てば価格が元に戻る可能性が高いです。
特にパターンとしては、一部の店で期間限定セール品として破格で売られていた、というパターンです。
よくイオンのゲームソフトなんかはこのパターンが多いです。
イオンはたまに破格でゲームソフトを売り出すことがあり、それを見つけたせどらーが全国で買い漁ります。
すると数日後には、大きく値崩れを始めます。
イオンや大型量販店の場合、セール品の在庫も大量に持っています。
そのため、利益が取れると思った全国のせどらーが一気にAmazonに出品して、供給過多となり値崩れが始まるわけです。
この場合、多くのせどらーは焦って、最低価格に値段を合わせて売り抜こうとします。
今まで僕が見てきた傾向として、利益が数十円取れるくらいのところで値崩れが止まります笑
そのギリギリのラインでとりあえずみんな損しないように売り切ろうとするんですね。
こういった商品の場合、少し売るのを待てば値段が元に戻ることがよくあります。
すべての商品とは言いませんが、少なくとも販売スピードが早い商品の場合は、高確率で元に戻ります。
元に戻るまでに時間を要する商品もあるので、一概にすべて待つべきとは言えませんが、少なくとも皆が焦って売る時期は、一番価格が下落しているタイミングなので、少し待つのが得策でしょうね。
基本的には早めの処分を
待つべきパターンも紹介しましたが、基本的には早めに処分するのがベターです。
なぜなら待った分、資金が在庫になっている状態のため、資金効率があまりよくありません。
せどりの基本的な考え方として、資金を常に回すということが重要です。
特に初心者の方の場合、待つべきパターンの商品などの判断は少し難しいと思います。
なるべく早めに売るということと、そもそもの仕入れ判断の際に、こういった値崩れのリスクの商品は仕入れないという判断ができるようになっていくことが重要ですね。
初心者向けの仕入れ判断基準は以下の記事にまとめていますので、参考にしてください。
例外パターン(参考事例)
もちろん例外パターンもあります。
ある程度、モノレートや商品の価格変動の読みができるようになれば、以下のような場合、売らずに置いておくという判断もできます。
あくまで中級者、上級者向きなのでご参考程度に。
下の商品は僕が過去に売った商品です。
この商品は、仕入れたのが2018年の7月で、
- 仕入れ値:16,000円
- 2018年7月のAmazon価格:26,000円~27,000円
- 想定粗利:6,600円くらい
販売スピードはそこまで早くなかったですが、夏物商品ということもあり、まあ売れるだろうという想定で仕入れました。
ところがこの頃まだ電脳仕入れに不慣れだった部分もあり、ちょっと仕入れ判断に甘さがありました。
販売していたショップが大量に在庫を持っていたようで、以下のように価格が超下落w
8月中は下げながら売りぬこうとしましたが、見ての通り出品者が急増と、もともと販売スピードが早くなかったというのもあり、全然売れませんでした。
で、普通に考えたら、夏物商品ですし、夏が終わる前に売らないとさらに売れ行きが悪くなり、価格も下落すると思ったんですが、僕はここで売らずに放置するという作戦に変更しました。
なぜこのように判断したかというと、来年の夏までには元の価格に戻る可能性が高いと予想したからです。
ただ、普通に考えれば、これだけの大型扇風機で、次の夏に売ると考えた場合、16000円の資金が滞りますし、FBAに保管していたので、保管手数料もバカにならないです。
例外的に僕がこの商品をどう判断したかというと、
- この商品はおそらく廃盤商品
- この夏が終われば出品者は減る一方
- 元々高級な扇風機なので元の値段に戻る可能性が高い
- 1年間FBA保管した場合、保管手数料が1ヶ月300円✕12ヶ月で3600円
- 冬でも扇風機は売れるときがあるので、実際は1年かからずに売れると予測
- 24000円以上で売れば、保管手数料を考慮しても黒字
というふうに判断して、今回は例外的にFBAにずっと保管しておくことに決めました。
一旦事務所に返送かけるというのも一つの手段だったのですが、冬でも売れるので売り時を逃さないためにもFBAに保管しつづけました。
結果的に2019年2月末に25,000円まで回復し、売れました。
12ヶ月のグラフで見るとこんな感じです。
正直、資金が少ない人にはオススメできませんし、値段が戻らない可能性も少なからずあるのでリスクは多少あります。
一つの売り時の考え方として参考にしてもらえたら幸いです。
まとめ
まとめると以下の通りです。
- 販売スピードと出品者数で在庫処分するかどうかを判断
- 販売スピード遅めな商品で出品者数が多い場合は、早めに損切りする
- Amazon本体が復活してしまった場合は、少し様子を見て在庫切れを起こしそうになければ、損切りする
- 販売スピードが超高速な商品は、一時的な値崩れがあっても、待てば元の価格に戻ることが多い
- とはいえ、基本的には資金を回してなんぼなので早めに売り切ること
- ある程度価格の読みができるようになれば例外的に商品を寝かせることも
在庫処分の考え方は、せどらーそれぞれ違いがあると思います。
ただし、初心者の方は、基本的には手元にいつまでも在庫を残しておくことは得策ではないでしょう。
損切りしてでも資金を回したほうが、失敗の経験も積めますし、長期的に考えれば仕入れ精度を上げることに繋がります。
今回は以上となります。
少しでも参考になれば幸いです。