・どういう基準で商品を仕入れれば良いの?
・仕入れてもいつも赤字になる・・・
こういった悩みを持たれているせどり初心者さん向けに解説していきます。
この記事を読めば、せどりの仕入れの基準がわかり、赤字になりにくい仕入れのコツを掴むことができるようになります。
記事の信憑性について
僕のせどり歴は4年半ほどです。
開始1ヵ月目が月商55万円で、現在最高月商が1670万円(AmazonとYahooショッピングの合算)です。
利益率は15%前後といったところです。
Amazonの売上
Yahooショッピングの売上
過去に1年間せどりスクールの講師を担当。
約150人の人にセミナーや仕入れツアーを実施してきました。
取扱ジャンルは、オールジャンルですが、基本的に新品オンリーです。
中古は原則仕入れません。
新品せどりがメインですので、中古せどりの方にはあまり参考にならないかもしれません。
現在は、ほとんどの業務を自動化し、片手間で電脳せどりで仕入れをして、空いた時間でブログ執筆をしています。
せどりの仕入れでおさえておくべき11の基準【初心者向け】
仕入れ基準というのは、とにかく奥が深いです。
深掘りすれば深掘りするほど、仕入れられるものは山ほど出てくるようになります。
しかし初心者の場合、すべての仕入れ基準を一気に理解することは難しいです。
そのため、この記事では、最低限これだけは押さえておけば、赤字になるリスクも最小限に抑えられるし、仕入れ判断に迷うこともなくなるという基準で解説していきます。
ある程度仕入れができる中級者以上の方にしたら、
「もっと深掘りしたらこういうところも見ないといけないんじゃない?」
というツッコミはあるかと思いますが、今回はあくまで、せどり初心者向けです。
仕入れ基準の中級編はまた別途記事にしたいと思います。
利益額、利益率
まず、仕入れ基準の一番大事なところが利益額、利益率の基準です。
利益額
仕入価格と販売価格の差が大きければ大きいほど利益額は大きくなります。
まず初心者さんの場合、一つの基準としては以下の通り。
もっと安全策を取るのであれば1000円くらいが安全と言えますが、1000円の利益商品となると対象商品がかなり減ってしまうので、初心者の目線だと500円が妥当かなといったところです。
なぜこのような基準を設けるべきかと言うと、理由は2つあります。
- その他経費を差し引いて利益が残るかどうか
- 価格競争に巻き込まれた時に赤字リスクを減らせるかどうか
まず、その他経費を差し引いて利益が残るかどうかというのは、配送料や納品作業の手間賃のことです。
基本的にAmazonでのせどりは、FBAというサービスを使用するため、Amazonの倉庫に送る際に送料が発生します。
この送料と、送る際の梱包作業でかかる手間賃を利益から差し引いて、残った額が純利益といいます。
要するに、純利益で残る額が本当の利益なので、商品単位の仕入れ時の見込み利益額をある程度高めに設定しておかないと、純利益は手元にあまり残らなくなってしまいます。
例えば、
- 商品の見込み利益額:100円
- FBA倉庫への配送料の単価:50円
- 梱包作業料:50円
とした場合、最終的に残る純利益は0円です。
これだと100円利益が出ると思って仕入れても、その他の経費を差し引くとプラマイゼロとなり、なんのために仕入れをしているのかわかりません^^;
そうならないためにも、初心者さんの場合は500円くらいを基準にしておくのが妥当かなという感じです。
価格競争に巻き込まれた際の赤字リスクについては、仕入れ時の見込み利益額をある程度高めに確保しておけば、たとえ出品してから、数100円下がったとしても、早めに売ってしまうことで、赤字を回避できるということです。
これがもし、300円くらいの見込み利益の商品を仕入れていたら200円くらい値下がるだけでほぼ赤字になってしまいます。
500円以上の見込み利益のものを仕入れておけば、たとえ200円くらい値下がったとしても赤字になることは避けられる確率が高まります。
利益率
なお、利益率に関しては、初心者さんはあまり意識しなくて大丈夫です。
利益率のことを考えてしまうと、そればかり考えてしまう人が多く、気づけば利益率が再優先事項になってしまいがちです。
利益率を最優先に考えてしまうと、全体の利益額が減ってしまう傾向に陥ります。
どういうことかと言うと、例えば、こんな商品があったとします。
- 商品A:利益率40%、利益額2000円
- 商品B:利益率15%、利益額500円
この2つの商品があった場合に、もし利益率20%の商品しか仕入れないという基準を設けてしまうと、商品Bは仕入れられないことになります。
もし、商品Aは1個しかなくて、商品Bは、10個あればどうでしょう?
商品Bは5000円の利益になりますが、商品Aは2000円の利益しかありません。
両方仕入れていれば、7000円の利益になります。
という考え方をお持ちの方もいますが、僕の考えでは、利益率が低くても、一気に数を仕入れられたり、販売スピードの早い商品であれば、資金を効率的に回転させることができます。
結果的に、利益率に拘らない方が、トータルの利益は大きくなります。
利益率の考え方の詳細については、以下の記事が参考になります。
価格推移
利益額の次に見るべきポイントは、過去の価格推移です。
基本的にはモノレートを閲覧して確認をします。
まず大前提に価格が安定していることです。
モノレートのグラフでいうとこんなグラフです。
過去3ヵ月にわたってほぼ価格に変動がないのは理想です。
最低でも過去1ヵ月くらいは価格が安定していると良いかと思います。
初心者のうちはあまり仕入れるべきではないグラフはこんな感じです。
価格が急激に上がったり、急激に下がったり、安定していなかったりですね。
こういう波形は多いんですが、特に直近2,3日で急激に値上がりしている商品は要注意です。
上がっている要因は何かしら必ずありますが、その上がっている要因をしっかりと把握し、そのまま上がり続けるのか、すぐに下がるのか、といった予測を立てなければいけません。
初心者さんには少しむずかしい部分だと思うので、まずは価格が安定している商品を仕入れるようにしましょう。
見るべきモノレートの期間は3ヵ月でOKです。
カート価格
カート価格とは、Amazonの商品ページのトップに記載されている価格のことです。
下の画像の赤丸の部分です。
大半のお客さんは、この商品のトップページの値段を見て購入を決めます。
前章で価格推移を確認と記載しましたが、価格の中でも最低価格ではなくカート価格をチェックしましょう。
あとで解説しますが、販売スピードの早い商品のほとんどがカート価格から売れていきます。
カート価格の推移の具体的な確認方法は、モノレートの価格推移グラフのところで新品タブを選択し、下の画像のように“カート価格”を選択します。
すると青色のグラフが出現するので、その価格推移を確認します。
販売スピード(回転率)
販売スピードとは、言葉通り、その商品の売れていくスピードのことです。回転率ともよく言います。
販売スピードは早ければ早いほど良いです。
物販の最大のデメリットは不良在庫を残してしまうことです。
在庫を手元に残すということは、その在庫に投資している資金の動きがなくなってしまいます。
資金というのは、なるべく回転させることが重要ですので、在庫はなるべく早く現金に戻して、次の投資に回すべきと考えます。
この概念から、仕入れる商品の販売スピードはなるべく早いものに絞ります。
初心者さんは特に意識すべきところです。
仕入れ基準が甘くなってくると、仕入れができた気になりがちです。
しかし、中々売れない商品を仕入れてしまうと、不良在庫が溜まっていきます。
そうなると、資金繰りが悪くなり、最悪の場合、資金ショートしてしまいゲームオーバーです。
そうならないためにも、初心者さんは特に、この販売スピードは意識的に仕入れるようにしましょう。
具体的には、以下のようなランキング波形をしている商品です。
波形のギザギザが多ければ多いほど売れている商品です。
Amazonの商品は1個以上売れる度にランキングが1位に近づきます。
売れなければ、他の売れている商品が1位に近づくため、自然とランキングが落ちていきます。
モノレートのこの波形は下が1位に近いので、売れれば、波形が下がり、売れなければ波形が上がっていくような表記になっています。
ジャンルにもよってランキングの例は異なりますが、
- TVゲームジャンルで言えば理想は3桁まで
- おもちゃは4桁まで
- 家電は4桁まで
このくらいを基準に仕入れを行えば失敗しないでしょう。
一番の理想は、仕入れて納品した瞬間に売れるような商品です。
もちろんそんな商品ばかりが仕入れられるわけではありませんが、少なくとも仕入れて2週間以内に売れない商品は初めのうちは仕入れないほうが良いです。
間違っても下のような波形の商品は、初心者のうちは仕入れるべきではありません。
売れない商品ではありませんが、売れ残るリスクが高まる商品と思って頂ければと思います。
新品中古の価格差
これはジャンルにもよりますが、特にTVゲームのジャンルは意識した方が良い部分です。
なぜかというと、TVゲームは中古の商品でもそれなりに需要があるからです。
ゲームソフト自体は、ゲーム機にセットして遊ぶものなので、そのゲームソフトが中古であろうと新品であろうと遊べるゲームは一緒なわけです。
つまり、新品と中古の価格差が大きければ大きいほど、中古から買おうとするお客さんの比率は増すわけです。
ですので、新品と中古の価格差が大きい商品は、ランキング波形上はよく売れているように見えていても、実際は中古の方が多く売れている可能性が高いのです。
具体的にはこのような価格差の商品です。
青が新品カート価格で、オレンジが中古最安値です。
新品は7000円台の価格ですが、中古は700円台の価格です。
新品の10分の1で中古が買えてしまうのでこういうゲームソフトは新品が中々売れません。
実際新品が売れないので、新品出品者は最近になって値段を下げています。
こういった商品は少し判断が難しくなってくるのと、売れたとしても販売スピードがランキング波形とは著しく異なるので、避けるほうが無難です。
ライバル出品者数
ライバル出品者数は、価格の上昇、下降に大きく影響するので必ずチェックする必要があります。
具体的には、プライムマークの出品者の数をよくチェックしましょう。
このプライムマークの出品者数が多ければ多いほどライバルが多く、値下がりのリスクが高くなってきます。
逆にプライムマークが少ない場合、ライバル出品者は少なく、値下がりリスクは低いと考えられます。
プライムマークの出品者とは、以下の3パターンです。
- FBA出品者
- マケプレプライム出品者
- Amazon本体
FBA出品者は、Amazonの倉庫から発送される出品者のことです。
我々がこのFBA出品者に該当します。
マケプレプライム出品者とは、自己発送の出品者の中でもFBAと同等の発送の速さ、FBAと同等の返品ポリシー等、基準がFBAとほぼ一緒で、自社から発送を行う出品者のことです。
最近は、この手の出品者が増えているので、FBA出品者だけではなく、マケプレプライム出品者の数もチェックが必要です。
Amazon本体は、Amazon.co.jpが発送する商品のことです。
後の章で詳しく説明しますが、初心者さんは、Amazon本体が存在する商品は仕入れない方が良いです。
このプライムマーク出品者があまりにも多い場合は、値下がりのリスクがあるので、あまり数は仕入れないようにしたり、利益額がなるべく大きいもののみ仕入れるというふうに少し警戒が必要です。
価格と出品者の増減傾向
モノレートの波形を見たときに、波形の形である程度仕入れてよいか仕入れてはいけないかの判断をすることができます。
わかりやすい波形の特徴としては以下の2パターンです。
出品者減少、価格上昇傾向
以下のような波形の場合、出品者が徐々に減り、価格が徐々に上昇しています。
これはどういうことかというと、品薄傾向になるに連れて、価格が上昇する商品のことです。
つまり、市場には数が減ってきている商品で、今後まだ価格が上がる可能性のある商品です。
こういう商品の場合は、値下がりリスクが低く、仕入れた時点よりも価格が上がる可能性が高いので、仕入れて良い商品と判断ができます。
出品者増加、価格下降傾向
下のようなグラフの商品です。
この場合、供給量が増え、需要よりも供給量が多くなり、値崩れを起こしているパターンです。
お客さんの数に対して出品者の数の方が多いパターンですね。
こういった商品は例え利益が出る商品であっても、出品する時点には、価格が下落し利益が出なくなっている可能性が考えられます。
よほど利益が大きい場合は例外ですが、それほど利益が大きくない商品の場合、こういう波形をしている商品は仕入れを敬遠するほうが無難です。
モノレートユーザー
モノレートユーザーは、その商品のモノレートページを閲覧しているユーザーの数を表すグラフです。
基本的に、モノレートを見る人は、我々せどらーであったり、小売店やリサイクルショップ等の業者であったりします。
つまりこのモノレートユーザー数が増えている商品というのは、それだけせどらーや業者の間で注目されている商品というふうに捉えることができます。
我々せどらーが店舗やネットショップで利益の取れる商品を見つけた場合に、このモノレートユーザー数が極端に上がっていると、その商品は全国的に安く売られている可能性が高いです。
ネットショップで見つけた場合は、同じネットショップで同じ利益商品を見つけたせどらーがいる可能性が高いです。
そうなると、Amazon上で売る出品者が急激に増える可能性が高まるため、その時点から値崩れを起こす可能性が高まります。
ですので、このモノレートユーザーが極端に上がっている商品というのは、値下がりリスクを考慮して仕入れを敬遠するという選択肢を選ぶことが無難と考えます。
Amazon本体の存在有無
Amazon本体は、先程も説明下通り、Amazon.co.jpが販売する商品のことです。
具体的にはこのように出品者一覧に表示されている出品者のことです。
↑商品トップページ
↑出品一覧ページ
Amazon本体は、Amazonそのものなので、本体が出品していると基本的にはカートが取得できないと考えてOKです。
カート取得とは、先程も説明したようにカート価格のことです。
商品ページを自分のショップが取得することから、カート取得と呼ばれています。
カート取得条件というのは、具体的には公開されていませんが、原則、最安値のプライム出品者が取得しやすいと言われています。
ですが、Amazon本体はそのプライム出品者の中でも最強のカート取得率となっているので、私達のショップでは太刀打ちができません。
まあ単純に考えて、我々はAmazonの場所を借りているだけに過ぎないので、場所を貸している本人が「この商品は俺が売る!」と言い出したら場所を借りている我々は逆らえないわけです^^;
ですので、Amazon本体がいる商品に関しては、初心者のうちは仕入れないのが無難です。
もちろんAmazon本体がいても売れる商品というのはあるのですが、それはせどりに慣れてきてからで良いかと思います。
※このあたりの話は仕入れ基準中級編あたりで解説しますね。
なるべく小さい商品を仕入れる
初心者さんは、なるべく小さい商品を仕入れるべきです。
理由は以下の通り。
- Amazon倉庫(FBA)に送る際の送料を抑えられる
- Amazon倉庫(FBA)の保管手数料が抑えられる
- 店舗で仕入れても持ち帰りやすい
なにより大きい商品の場合、かさばりますし、重たいし、梱包が面倒だし、あまり良いことがありません。
もちろん、そういったデメリットが大きいので、ライバルが少ない傾向にある点はメリットなんですけどね。
ただし、初心者の場合は、上に挙げたような点を考慮しなくてはいけなくなってくるので、利益計算を正確に行う場合に少々複雑になってきます。
特に保管手数料は、大きい商品になってくると月に数百円から千円以上取られる場合もあるので、注意が必要です。
なるべく小さい商品を仕入れるようにしましょう。
フィードバック(振り返り・改善)
最後に、基準とは少し話がずれますが、仕入れた商品が実際に予測通りに売れて利益が出たかの振り返りと改善も重要です。
自身で判断し、仕入れた商品が実際に売れたあとに、予想した利益を得られたかどうかをフィードバックします。
予想通りの利益で売れた場合は、仕入判断が合っていたということです。
予想に反して、値下がりしてしまい赤字になった場合は、その商品の価格推移や出品者数の傾向、ジャンル等、なぜ下がったのかということを考えましょう。
逆に予想よりも値上がりし、利益も大きかった場合は、なぜその商品は値上がりしたのか、どういう特徴があったのかを考える癖をつけましょう。
そうすることで次に仕入れる際に、仕入基準の精度が上がり、安定した利益を得ることができます。
まとめ
初心者がチェックすべきポイントは、
- 利益額は500円以上、利益率は気にするな
- 価格推移はなるべく安定しているもの
- 最安値ではなくカート価格で判断
- 販売スピードの早いもののみ
- 新品と中古の価格差が大きいものは注意
- ライバル出品者数をチェック
- 価格と出品者の増減傾向をチェック
- モノレートユーザーが跳ねてるものは注意
- Amazon本体がいる商品は避けるのが無難
- なるべく小さいもの
- 売れたあとのフィードバックを怠るな
今回は、初心者向けに仕入判断基準を解説しましたが、最低限見るポイントとしてもまあまあの量になってしまいました^^;
この仕入基準は、せどりにおいて最重要とも言える要素ですので、初めは覚えるのが大変かもしれませんが、ここさえしっかり理解しておけば、失敗は極限まで減らすことができます。
仕入れでミスさえしなければ、せどりは稼げますし、やっていて楽しくなってきます。
ぜひここでの仕入れ基準を参考にしていただき、せどりで稼いでいってください。
最後までご覧頂きありがとうございました。